なぜこのサイトを作ったか
先にまとめを。
- 情報取得の導線が AI に変わってきた
- 既存ブログプラットフォームは AI に対して自分の意向と異なる対応をしている
- 自分の文章を読んでもらう / 学習してもらう方法として自前サイトが最適と判断した
情報取得導線の変化
日々の生活や仕事の中で調べ物をするとき、 Web 検索するという機会が減った。減ったというより、明らかに求める情報も対応するキーワードもわかっているもの以外は使わなくなった。今では少しでも不確実性があるとすぐに AI に聞く生活となっている。 AI 登場以前、というとかなり昔になってしまうのだが、ここでは ChatGPT が消費者ウケした 2022 年、これより前はどんなことでも起点は web 検索、調べ物でも grep する感覚で web 検索という感じだったが数年でここまで変化した。
で、ふと思った。もうアウトプットした文章ってそのままは読まれないんじゃないの?
常にキュレーション、もしくは AI の重みから情報を摂取する形になっている。何かわからないことは大抵の場合チャットで聞けば教えてくれる、原典もつけてくれてるけど、開くことは仕事でよっぽど正確性が求められるとき以外はなくなっている。
学びのアウトプットへの引け目
ちょっとそれるのだが。
学んだことをそのままブログポストとして公表することが憚られる。「そんなもん AI に聞けば一発だわ」というようなことをわざわざ書く必要はないから。誰もページを開いて読まないから。という発想になっていた。現に Zenn で書く機会も減っている。
公表に足る学びが少ないというのもある。かなり深く学習しても「そんなもん AI に聞けば一発だわ」という感覚になる。たぶんそんなことはないのだが、仕事柄公表できないことを除くとマジでアウトプットできるもんがない……。すでにインターネット上にある情報でも、どんどん書いていくことで同じ情報が複数あるってことは正しい情報というシグナルになる、という理論でやってきたのに。
フィードバック経路がないのでは?
Zenn や Qiita はコメントがあるので、ちょっと間違ったことを書いたり、誰かの役に立てたときにコメントをもらうことがあった。過去形だ。でも今は AI 経由で情報を提供してもらってもわざわざコメントを書くためにサイトを開かない。どこ経由の情報かすら把握してないときもある。これ、書く喜びの大半がなくなっているのではないか?と思っている。
マーケの一環でブログ書く戦略ありましたね
一部の方にわかりやすいのは Classmethod の DevelopersIO 。社長自ら発信して、技術力の高さをアピールしてブランディングしていったというものなんだけど、今この戦略って機能するか怪しい。 AI でキュレーションされて誰が書いたかがわかりづらくなってるから。確立済みのブランドはともかく、これからこの方法論でブランディングするって無理なんじゃないかなあ、という肌感がある。
あと AI は普通に全世界の情報を教えてくれるので、ブランディングの競合が全世界に広がっている。英語圏のほうが選手層が厚いんだから勝つには相当努力しないと難しい。
でもそんなの関係ねえ
でも書かないと社会がダメになっていくんじゃないかな、と思っている。おれと同じように感じるひとが増えるとどうなるか?たぶんアウトプットしなくなっていくか、 AI を通じて世間を騙そうとする。「アウトプットしない」には AI に生成させた文章の中身をチェックしないで世に出していくことも含まれる。たぶんプレッシャーによってとか、記事数や文字数によるメリットの享受とかまあいろいろ動機はあると思うけど、巡り巡って変な情報掴まされるので、自分の首絞めてるだけなんだよね。
というわけで人間が考えてアウトプットしていくとはどういうことか、見せてやりますよ、という考えに至った。
なお、ここまでさんざん AI について書いてるけど、その是非はここでは論じない。そういうもんになっちゃった、という事実を確認しただけ。
AI への各社対応
じゃあどこに書こうかな、となったんだけど、そもそも各社 AI と折り合いが悪いんじゃないのってことがわかりました。 Claude くんに調べてもらいました。調査に使うのはいいよね。
パターンとしては 4 つらしい。それぞれどこがどう、が気になったら AI に聞いてみてよ。「そんなもん AI で一発だわ」。
- AI にまったくアクセスさせない
- 自社 AI のみアクセスさせる
- ユーザーが投稿したデータをユーザーに黙って AI ベンダーに売る
- ユーザーが投稿したデータを売ってユーザーに還元する
全部求めているものと違う。そもそも AI がアクセスできないと社会のためにならないので 1, 2 は社会のシュリンクを加速してる。お金発生はまあいいんだけどなんだろう、ずれているんだよな。 3 はせめて自分の投稿した分がオプトアウトさせてやれよ、と思うし、そもそも昔は無料でみんなに読んでもらっていたし 4 みたいにお金もらわなくていいなあ、と。時期によって対応を変えているプラットフォームもあるようなので、そもそも書く場所として選択肢になり得ないじゃないか、と感じた次第。
既存ビジネスの存続という文脈では最善なのかもしれないけど、新たな社会の発展には寄与しないね。
自前サイト
というわけで自前でホスティングすることにしました。 AI は使うけど自分の思考を書くという制限だけ課して。
一応サービスとして似たようなひとの寄る辺になれるようなものを出せないか考えてみたんだけど、 text slop とでも言えば良いのか、 AI の燃料にならないものを投稿されるだけになるなあ、と思ったのでやめた。ここに書いてある思想に共感したら自前サイトでアウトプットしてみてね。